日本時間の10月30日23時から米ニューヨークにてアップルの新製品発表イベントが開催されました。
今回は事前にiPad Proの新製品が発表されると予想され、盛り上がっていましたが、蓋を開けてみるとiPadに加えMacBook AirとMac miniも発表されました。
そこで、今回はMacBook Airについていろいろと感じたことをまとめてみたいと思います。

まず、MacBook Airの歴史ですが、これが実はかなり長い歴史なんですね。

初代 Macbook Air Original(Early 2008)13インチ

Appleファンならかなり印象に残ってると思いますが、当時スティーブ・ジョブズは壇上で封筒から取り出すパフォーマンスとともに発表しました。
世界で最も薄いノートブックとして常識を覆すコンセプトに驚きを提供してくれました。
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第3世代 Macbook Air(Mid 2009)13インチ

ここで価格が大きく変わりました。
日本円で214,800円〜 → 168,800円〜

第4世代 Macbook Air(Late 2010)11/13インチ

11インチ登場。
さらに価格は88,800円~

そこから成熟期に入り…

第9世代 Macbook Air(Early 2015)11/13インチ

11インチが発売されたのはここまででした。

その後、Retinaを搭載したMacBook 12インチが発売されたことでMacBook Airの立ち位置はよくわからないものになってしまいました。
競合他社も含めて「薄さ」「軽さ」という強みも無くなり、自社でもカニバリを起こすMacBookが出るという状況で、今後はMacBook Airは消滅するのだろうと多くの人が感じていたと思います。

そこにきて、今回AppleはMacBook Airを復活させてきました。

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発売当初とコンセプトは変えず、RetinaディスプレイやTouch IDを搭載するなどの変更を加えてきました。

Appleの公式サイトには下記のようにあります。

「世界に再び、軽さの衝撃を。」
最も愛されているMacが、世界中のみなさんの心をもう一度奪います。
シルバーに加えて、スペースグレイとゴールドの仕上げが登場。より薄く、より軽くなった
新しいMacBook Airは、鮮やかなRetinaディスプレイ、Touch ID、最新世代のキーボード、感圧タッチトラックパッドを搭載しています。象徴的なウェッジ型のボディは100パーセント再生アルミニウムで生まれ変わり、これまでのMacの中で最も環境に優しいモデルになりました。あなたの一日に最後まで付き合うバッテリーも内蔵しています。好きな場所で好きなことを好きなだけできる完璧なノートブック。それが、MacBook Airです。

スペックは下記の通り。

ディスプレイ

Retinaディスプレイ
IPSテクノロジー搭載13.3インチ(対角)LEDバックライトディスプレイ、2,560 x 1,600ピクセル標準解像度、227ppi、数百万色以上対応
対応するスケーリング解像度:1,680 x 1,050、1,440 x 900、1,024 x 640、16:10アスペクト比

プロセッサ

1.6GHzデュアルコアIntel Core i5(Turbo Boost使用時最大3.6GHz)、4MB L3キャッシュ

ストレージ

128GB PCIeベースSSDまたは256GB PCIeベースSSD

メモリ

8GB 2,133MHz LPDDR3オンボードメモリ
オプション:16GBメモリに変更可能

サイズと重量

高さ:0.41~1.56 cm
幅:30.41 cm
奥行き:21.24 cm
重量:1.25 kg

グラフィックス

Intel UHD Graphics 617
Thunderbolt 3対応の外付けグラフィックプロセッサ(eGPU)に対応

充電と拡張性

2つのThunderbolt 3(USB-C)ポートで以下に対応:
充電
DisplayPort
Thunderbolt(最大40Gbps)
USB-C 3.1 Gen 2(最大10Gbps)

キーボードとトラックパッド

フルサイズキーボード:
12個のファンクションキーと4つの矢印キーを含む、独立型LEDバックライトキーを装備したJIS配列準拠キーボード(カスタマイズ構成オプションで米国仕様のUSキーボードを選択可能)
環境光センサー
カーソルを正確にコントロールできる、圧力感知機能を搭載した感圧タッチトラックパッド(強めのクリック、加速操作、感圧スケッチ、Multi-Touchジェスチャーが利用可能)
となってますが、見たところそんなに大袈裟に発表する程のものですか?
と思ってしまいました。

今回の発表を受けて疑問がいくつかあります。

まずは、なぜAppleはMacBookではなくMacBook Airを改良したのか?
元々MacBook Air人気が高かったのは分かりますが、12インチのMacBookにTouch IDを付けてUSB-Cポートを増やせばそれで良かったのでは?
CPUやグラフィック性能などはMacBookの改良でも十分対応できたでしょうし。
MacBookのアップデートで良かったと思います。
恐らく、今後はMacBook AirをノートPCの低価格ラインとして展開するのでしょうが、正直これ以降の大幅アップデートは難しいプロダクトですよね。
CPUなどスペックアップはできますが、デザインやコンセプトはもう行き着くところまで来ているという印象です。
Appleは「低価格ノートPC」をどのようにしていくか、今後も注目したいと思います。

次にMacBookの今後について。

MacBook Airが出たことによってMacBookはどうなるのでしょうか?
完全にMacBookが発売された時の逆の疑問ですが。
個人的にはMacBookのデザインはかなり洗練されてて好きなので無くなるのは惜しい気がします。

それからAppleのイノベーションについて。

これはいろいろなところで言われてますが、スティーブ・ジョブズがいなくなり、その後はイノベーションと言えるインパクトをAppleは残せていません。
今回も同様に過去のAirを改良しただけという発表でした。
ノートPC市場を見てみるとマイクロソフトがSurfaceを出したりしてタブレットとの2in1というスタイルが定着しつつあるかと思います。
ただ、これもかなり成熟されてきており革新性のあるプロダクトは近年生まれていないように感じます。
iPadをはじめ、タブレットがノートPCに替わるという可能性もあると思いますが、Appleには全く違う角度からのイノベーションを期待している人も多いはずです。
そろそろチャレンジしてほしいですね。

そして、今回の発表イベントについて。
これだけ大々的に発表するほどのアップデートではなかったですよね。
裏を返せば、この程度しかAppleの革新性はない。ということでしょうか。
個人的な印象ですが、Appleは株価のことを気にし過ぎて保守的になり過ぎていないでしょうか?
簡単に言うと「失敗できない」と考えているような気がします。
別に失敗しても良いと思いますけどね。イノベーションに失敗は付きものですから。

最後に、今回のMacBook Airは「買い」なのか?

私は見送りです。
MacBookを持っている方であれば大きな違いはTouch IDくらいですので、そんなに頻繁にロック解除の行為が必要ないPCでは重要性は低いと思いますので、MacBookで十分です。
また、そもそもOSが違いますが、ノートPCという括りで検討するならSurfaceの方が価格・ラインナップ共に優れている気がします。
別にMacじゃなくても良いという方にはMacBook Airはオススメできませんね。